かつて、軍事や外交における秘密情報の秘匿を主目的として開発されてきた暗号。しかし近年では、電子メールやインターネット・バンキング、非接触型ICカードの乗車券やクレジットカードなど一般個人の日々の生活に不可欠なものとなり、日常生活の様々な場面で活用されています。 現在用いられている暗号は「解読するための計算に時間を要する」ことで安全性を担保しています。つまり、すぐに計算できるようなアルゴリズムができたり、コンピュータの計算能力が向上したりすることで、この暗号は無効化されてしまいます。実際に、近年ホットな分野である量子コンピュータが実用化された場合、計算速度の向上によりその安全性が脅かされることが…