Quantum Theory
もともとは19世紀最後の年である1900年12月にプランクが発表したエネルギー量子仮説*1に始まる考え方である。
その後、アインシュタイン(光量子仮説)やボーア、ド・ブロイらが様々な量子的な考え方による理論を作りだし、従来の物理学で扱えない分野をフォローしていった。最終的には1925年にシュレディンガーとハイゼンベルクが波動力学と行列力学を編み出し*2、これによって万能だったはずのニュートン力学は「古典力学」となり、新たに誕生した「量子力学」が物理学の主役となった。
アインシュタインは量子が確率論的な振る舞いをみせるという量子力学の理論については、「神は宇宙でサイコロを振らない」などの表現を残したように生涯懐疑的であった。量子力学のおかしさを言い当てるために考案したEPRパラドックスは、皮肉にも後の量子テレポーテーションの発見に繋がり、量子コンピュータや量子暗号通信など21世紀の実現が期待される新技術の研究開発に貢献している。