今回から第三部に入ります。以前紹介した内容もあるのですが、改めて全文を掲載することにしました。 「野口整体は禅である」というのは、私が塾生になるかなり前から金井先生が言っていたことです。しかし「理解できる人はなかなかいない」とも言っていました。禅と言うと、みなあの面壁九年というような、坐禅をすることだけを連想するのですが、禅の世界観、禅的なものの観方は、日本の衣食住、芸事や術などの文化の中にも生きています。 そして、金井先生は、野口整体を現代に説く上で、鈴木大拙が善を海外に向って説く上で取った手法に関心を持つようになりました。そうした関心が元になり、この章ができたのです。 では内容に入っていき…