常盤山八幡宮(島根県浜田市金城町波佐)に伝来した胴丸。大歳神社(広島県安芸太田町戸河内)所蔵の黒韋威胴丸や、厳島神社所蔵の黒韋威胴丸(新羅三郎の鎧)と同様に、安芸国内で製作されたものと推定されている。 安芸国製の甲冑 波佐と常盤山八幡宮 参考文献 安芸国製の甲冑 単体の鉄板で作られた胸板等の金具廻りや、非鉄金属製の飾り金具類は全て欠損している。一方で、鉄革交互に混ぜた本小札*1や、二山を有する14穴で端部同士を重ねる鉄製伊予札、革札のみの本小札の三種類の札板が確認される。 上記のことからこの甲冑は、胴廻りは鉄伊予札・前後の立挙と草摺上部は鉄札交わりの本小札、それ以外の草摺下部は革札のみの本小札…