坂下雄一郎監督のオリジナル脚本らしい『金髪』は、岩田剛典を教師役に迎えた1980年代生まれ世代の学園ドラマ。これにくらべると是枝裕和の『怪物』や三池崇史の『でっちあげ』に描かれている教師たちがステレオタイプに見えてきさえする。 もちろん、いずれにせよフィクションにすぎないとはいえ、モチーフが目前の社会から切り出してきた生の現実にどれだけ迫っているかが、ステレオタイプな表現を更新していく。 予告編にもあるとおりこの映画は主人公・市川のモノローグにあふれている。気が付いてみると現代社会はモノローグに満ちている。たとえば、このブログにしてからが全編モノローグ。明治の文章家たちが苦労して作り上げた言文…