「このままでは、飢える」を読んだ。著者は東京大学農学部教授の鈴木宣弘教授である。「このままでは、飢える」というタイトルを見て、怖いタイトルだなあと思ったが、さほど深刻には思っていなかった。しかし、読み進むと、これは想像以上に大変な問題であるということがよくわかった。日本の農業政策を根本から見直さないと大変なことになると思った。 近年、食料品の値上がりが続いている。それは円安という為替要因で値上がりが起きているという説明をよく聞くが、鈴木教授は、「為替の要因だけでなく、食をめぐる日本の環境が根本的に変わり、今までのように食べ物が手軽に手に入らなくなる可能性が高まっている。なぜなら、長年にわたって…