三万両五十三次:野村胡堂、志村立美・画 1932年(昭7)3月3日~1933年(昭8)7月29日、「報知新聞」連載。 1948年(昭23)湊書房刊。 野村胡堂の長編小説の一つ。銭形平次のシリーズに比べれば知名度は低いが、昭和7年から8年にかけて報知新聞に連載されて人気を博し、映画化もされて親しまれた。 幕末の黒船来航期、高まる倒幕論を懐柔するために、老中堀田備中守は三万両を京都の公家たちの許に運ぶ計画を立てた。それを阻止して軍資金にしようと企む討幕派の志士たちに加えて、陽炎のお漣の盗賊団の一味、三万両の警護役を拝命した馬場蔵人、その彼を仇討目的で狙う武家の娘と下男、江戸の侠客などが複雑な利害関…