2輪車のFIM世界耐久選手権シリーズの内の1戦として*1,鈴鹿サーキットで開催される日本で最も有名な2輪レースのひとつ.以前WGPのワークスライダーが出場していた事もあり世界的にも有名なレースである。
「鈴鹿8耐」「8耐」「Suzuka 8Hours」とも呼ばれる.
耐久レースにもかかわらずその走行ペースがあまりにも速いことから,世界耐久選手権シリーズのなかにあってひときわ異彩を放つ存在となっている.
現在の世界耐久選手権シリーズに出場するマシンは,スーパーバイク(SB),スーパープロダクション(SP),ストックスポーツ(ST)が中心だが,この鈴鹿8耐では鈴鹿独自のレギュレーションによる XX-Formula,そして日本独自レギュレーションのJSB1000が加わることになる.なかでもJSB1000は,2003年から全日本ロードレースの最高峰クラスとして位置づけられており,今後の鈴鹿8耐での中心的なマシンとなることが予想される.
2011年、TBS系で放送されている「紳助社長のプロデュース大作戦!」番組内において、島田紳助が16年ぶりにチーム・シンスケを復活させ、メンバーにタレントを登用し、鈴鹿8耐に参戦することを表明した。
全日本JSB1000では,ワークスチームならびにワークスマシンの参戦が禁止されているが,世界耐久選手権シリーズの一戦として行われる鈴鹿8耐では,スーパーバイクマシンを用いてのワークスチームの参戦は可能である.とは言え,従来であればワークスチームは全日本ロードレースを通じて鈴鹿8耐仕様のマシンをセットアップしてきていたが,今後はそれができないためにテスト不足は否めない.一方のJSB1000はスーパーバイク以上にマシンの改造には制約があるものの,そのポテンシャルはワークススーパーバイクに匹敵するものがあるだけに,鈴鹿8耐の創生期に見たプライベーターの優勝も可能性が高くなってきたと言える.
XX-Formulaは2003年に大きくマシンレギュレーションが変更された.XX-FormulaはDivision1とDivision2に分けられ,Division1は従来のX-Formulaマシンの買い取り価格が350万円から500万円へと引き上げられた.また,Division2は従来のNK1マシンの発展版で買い取り規定から除外されている.これによりDivision1/2ともに、より以上にオリジナリティ溢れるマシンの登場が可能となった.
JSB1000,XX-Formulaともに世界耐久選手権シリーズのポイントからは除外されるが,賞典外扱いではない.すなわち,JSB1000,XX-Formulaでエントリーして優勝すれば,ライダーたちはそのまま表彰台の中央に直行できるのである.
ピットワークの際,給油機のクイックチャージ機構は従来どおり使用可能だが、固定式の給油装置*2が禁止され,さらにタイヤ交換時に使われていたエア及び電気式のジャッキの使用も禁止となった.従来はワークスチームやトッププライベーターチームでは給油と前後のタイヤ交換を僅か7〜8秒足らずの早業で終えていたが,レギュレーション変更により 10秒前後の作業となることが予想される.ピットクルーにとっては,作業にあたり以前とは違ったリズムを見出すことが必要になった.