京極夏彦の妖怪シリーズ(京極堂シリーズ)第4作。 新書版:ISBN:406181883X 文庫版:ISBN:4062732475
内容(「MARC」データベースより) 頼豪の霊鼠と化と、世に知る所…。現代に現れた、防ぐ術もないという鉄鼠の本当の姿とは。登場以来、小説の凄みを見せつけてきた著者によるシリーズ第4作。
タイトル:鉄鼠の檻 著者:京極夏彦 評価:★★★★★ 小説の評価はいつもかなり迷います。こいつもかなり迷いました。中山七里さんの小説を読むときのように完全完璧パーフェクトに主人公と同化するわけではないですし、どちらかというと傍観者に近い。そもそも、京極堂こと中禅寺は同化するにははっきり言って頭が良すぎます。というか人間離れしすぎている。でも、語り手の一人、関口さんには若干同化しやすい。でも、彼でもなくて、登場人物の誰でもなく、でもドラマを見ているような感じでもない、不思議な感覚。ただ、スッと物語の中に入り込んでしまう感じはありました。なので今回は★5にします。 京極夏彦の話は読めば読むほど、没…
年末恒例、そして年末の楽しみでもある『このミステーがすごい!』 その30余年の歴史をひとり勝手に振り返っているシリーズ記事です。 『このミステリーがすごい!』が始まった1989年から始まったこの記事も、順調に、1997年までやってまいりました。 てなことで、毎回恒例、その年がどんな年だったかを、まずは振り返りましょう。 ウィキペディアの年表を見て、まず目に飛び込んできたのが、ペルー日本大使公邸占拠事件。これ、めちゃくちゃ覚えてるなぁ~。そうだったのか、この事件、解決するまでに4ヵ月もの時間がかかっていたのですね。はぁ~・・・覚えている当時のことと言えば、とにかくあの突入の際の映像、あれがめちゃ…
文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫) [ 京極 夏彦 ]価格: 1650 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 暗い性格で友達もいなかった楠本頼子は、クラス1の秀才で美少女の柚木加菜子に突然声をかけられる。初めは戸惑ったが親交を深め、2人で最終電車に乗って湖を見に行こうと約束する。しかし加菜子は武蔵小金井駅のホームで何者かに突き落とされ、列車に轢かれてしまう。 たまたま勤務帰りの刑事・木場がその電車に乗り合わせていた。木場は頼子と共に、加菜子が運ばれた病院は向かうが、そこで加菜子の姉柚木陽子と会う。陽子は数年前に引退した女優美波絹子だった。 「加菜子を救える可能性がある処を知っている」という姉の意志で…
第4回クイズ合戦秋の陣の28日午後4時現在の状況です。 142点 ジーナさん 全問を終了 141点 浮遊人さん 残り1問 130点 熊本ミノルさん 全問を終了 129点 tatsuさん 残り1問 127点 およやんさん 残り2問 124点 fpdさん 全問を終了 122点 猫姫さん 全問を終了 114点 tosaさん 全問を終了 106点 らんぷさん 残り4問 105点 えみこさん 残り2問 104点 モモタロウさん 全問を終了 26点 夜だるまさん 10点 ベベさん 5点 ジークフリートさん ジーナさんが全問を終了してトップですが、浮遊人さんが残り1問を残して1点差に迫りました。最後に残した…
第4回クイズ合戦秋の陣の20日午後4時現在の状況です。 82点 浮遊人さん 76点 ジーナさん 72点 fpdさん 熊本ミノルさん 71点 tatsuさん 70点 猫姫さん 68点 tosaさん 66点 えみこさん 60点 およやんさん 52点 モモタロウさん 45点 らんぷさん 15点 夜だるまさん 5点 ジークフリートさん 浮遊人さんが一人だけ80点台に乗せてトップを独走。2位に浮上したジーナさんが6点差。fpdさんと熊本ミノルさんは10点差。その後を1点差でtatsuさん、猫姫さんと続いています。およやんさんも正解が増えると70点以上の可能性あり。 およやんさんより第19問 箱根山連続僧…
およやんさんより第19問 典座(てんぞ) 維那(いな、いのう) 監院(かんにん) ジーナさんより第20問 リバー・ランズ・スルー・イット ファイト・クラブ Mr.&Mrs.スミス 回答を済ませたら該当する問題が載っている記事に 必ず「回答しました」とお知らせ下さい
ご心配おかけいたしました。 「世界がとんでもない状況の中」ではありますが、今しばらくお付き合いいただければ幸いです。 改めまして。 ようこそ、みなさん。 はじめに 今川雅澄の回想 最後に おまけ はじめに いきなり個人的な話からですが、今日、「思いついたこと(大統領の行方とか)」は「Twitterに、メモ的に書き込めばいいんだ」と云うことを思い出しました。 ※ Twitter社、もしかしたら「終わるかも?」と云うタイミングで、今更(笑) 本来、Twitterなんて、そんな「メモ代わり程度の使い方」で良いでしょう。 本題へ。 人は誰しも「悩み」だったり「迷い」だったり「後悔」だったり、もっと言え…
こんばんは、紫栞です。今回は京極夏彦さんの『鉄鼠の檻』をご紹介。 【百鬼夜行シリーズ】四作目です。 www.yofukasikanndann.pink 最近、愛蔵版が刊行されましたね~。 通常書籍には使用しない印刷技術を駆使した永久保存版!京極さんの謹製・厄除け札、中禅寺秋彦が神主を務める「武蔵晴明社」の厄除け札、小説の舞台「明慧寺」の鼠除け札の二枚が挟み込まれていますっ!↓ 鉄鼠の檻 作者: 京極夏彦 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/01/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る たけぇぇぇぇ(笑)そして、只今「三社横断 京極夏彦新刊祭」開催中。この『鉄鼠の檻 愛…
2023/5/18 先日から読み始めました、京極夏彦「鉄鼠の檻」。1200ページを越える大作ですが、彫刻を削るように、少しずつ少しずつ読み進めています。今日で350ページほど読みました。薄い文庫本なら2冊読み終わっても良い枚数ですが、これでやっと事件が動き出したくらいのペース、もののけ姫で言うならアシタカが村を出たくらいの状況です。しかし嫌気が刺すような事はなく、楽しく興味深く読めているのは流石です。ところで何でもののけ姫で言ったんでしょうね。 基本的に、エンタメ作品は短い方が良いと思っています。本でも映画でも、音楽でもです。しかし尺を取らなければ出ない味があるのも間違いはありません。クオリテ…
・ブログ更新用に安っすいデジカメ(SDカード式)を買う。iphoneからだと面倒。 ・近くの公立大学の図書館が学外者の利用をコロナ対策で制限していたが、2023年5月8日をもって学外者利用制限解除となったので、Macbook Airを持って行って小説を書きに行ってみる。 ・京極夏彦先生の百鬼夜行シリーズを読破する。 エンタメ小説読みとしての私の骨格は、京極夏彦先生と平山夢明先生によって鍛えられた。以下、各小説の思い出を振り返る。 姑獲鳥の夏(再読済。人生で最低5回以上は読み返している。初読は高校生のころで、当時から大好きだった。東京から遠く離れた田舎の高校生だった私は、探偵・榎木津礼二郎が薔薇…
謎のメフィスト賞作家、古泉迦十 2000年刊行作品。第17回メフィスト賞受賞作である。 タイトルの『火蛾』は「ひが」と読み、作者名の古泉迦十は「こいずみかじゅう」と読む。『火蛾』は古泉迦十のデビュー作にして、2020年現在、唯一の作品となっている。 刊行は講談社ノベルス版のみ。文庫化はされていない。 ※2023/3/29追記 なんと『火蛾』の文庫版が発売されることが明らかとなった!マジかよ。版元ドットコムのページにリンク。発売予定日は2023年5月16日とのこと。これは買わねば。 Amazonにもページが出来てた。 火蛾 (講談社文庫) 作者:古泉 迦十 講談社 Amazon おススメ度、こん…
初めて京極夏彦の作品を読んだのは中学生の頃、家族旅行で行ったラスベガスにて。『姑獲鳥の夏』があまりにも面白過ぎて、観光そっちのけでホテルに籠もり読み耽った当時の興奮を未だに覚えている。以降、氏の「百鬼夜行シリーズ」を読み倒し、夏が四季の中で一番好きというのもあり、毎年の如く『姑獲鳥の夏』を読み返している自分。 今まではずっと海外住まいで土地勘があまりない中で読んでいたのだけど、日本に引っ越して数年が経った今、折角なので物語の舞台各所を訪れることしました。ついでに各長編も作中の季節に合わせて再読。未訪問の場所の良さを思いがけず知ることができた、楽しい一年でもありました。 なお、重大なネタバレはし…
ちょー久しぶりにゲームキャラ以外を描いてみました★ イメージとしては鉄鼠ですね。 鉄鼠(てっそ)って何かご存じですか? 『平安時代の園城寺の僧頼豪の怨霊とネズミにまつわる日本の妖怪』だそうです。私も詳しくは知らないので、興味のある方はWikipediaで見てみてください。 ja.wikipedia.org そもそも、なんでそんなよく知らない妖怪の絵を描こうと思ったかというと京極夏彦の「鉄鼠の檻」を読んでなんか書いてみたくなったんです。 それで描いてみたんですが、妖怪、というには可愛らしい感じになってしまいました。というかこれって、単なる僧侶をしている鼠、でしかないかも(;^_^A まあ、妖怪、…
買って後悔するより 買わないで後悔するほうが 何倍もダメージが大きいと気づく 私はプレミアソフトを調べるのが好きです なので、暇があると ずっとプレミアソフトの値段を調べています そして最高に楽しいです そんな時に、 「こんなに値段が上がってるの!!」と驚くことがあります。 数百円や1000円前後で買えたのに、 値段がいつの間にか上がっていて、ビックリする。 こんな衝撃です。 そして、そんな衝撃は、 昔のゲーム機であればあるほど大きいです。 つまり、 このブログの読者層である 30代、40代の方が最も遊んでいたゲーム機です。 ですので、私と同じように 衝撃を受けてもらえると思った訳です。 そし…
記事の内容 私は、仏教哲学に関心がある。 世界はどうなっているのか。 この私はどうなっているのか。 それらを徹底的に探求した極めて面白い知恵が仏教には詰まっている。 ・宗教的=信仰的側面 ・哲学=理屈 ・悟りとは何か 仏教は宗教だ。よって色々な側面がある。 とくに惹かれたのは、哲学=理屈の側面だ。 私は科学や数学が大好きな理系寄りな人間だが、仏教哲学の面白さにハマっている。 仏教哲学は、それら最新の人類の叡智と両立する側面もあるからだ。 とくに衝撃を受けたのが、「空」の思想だ。 この境地が腑に落ちた時の認識の変容、それは素晴らしい体験だった。 現代の量子論がたどり着いた景色と共通する点も興味深…
「あれま、またバラバラだ。 相模湖で最後の太腿が出ましたぜ、先生」 魍 魎 の 匣 堤真一,阿部寛,椎名桔平,田中麗奈,宮迫博之,柄本明,清水美砂, 篠原涼子 2007/原田眞人 あるときは古本屋、 あるときは神主(陰陽師)、 そしてまたあるときは 憑物落としの拝み屋の 京極堂(中禅寺秋彦)が 独自の視点で 奇妙奇天烈な 事件を解決するお話。 ▼猟奇的な映画なので苦手な方は注意! 京極夏彦*1原作の 百鬼夜行シリーズを 映画化したものです。 『魍魎の匣』の監督は原田眞人*2。 前作は2005年公開の 実相寺昭雄監督*3による、 『姑獲鳥の夏』。 京極堂たちは ”20ヶ月子どもを身ごもる女” の…
ツイッターに投稿(2022年5月18日)した#名刺代わりの小説10選(国内編)メモの後編です。前編はこちら。 名刺代わりの小説10選(国内編):前編 - けろやん。メモさて、いくぞ!6.今野敏「隠蔽捜査」(新潮文庫) 隠蔽捜査(新潮文庫)作者:今野 敏新潮社Amazon警察小説にここからの切り口があるのか!と驚いた記憶があります。いまでもオッカケしているシリーズなんだけど、最近は低調かな・・・。7.米澤穂信「黒牢城」(角川書店) 黒牢城 (角川書店単行本)作者:米澤 穂信KADOKAWAAmazon2021年末の各誌開催のミステリ賞レースを総なめにした本書。単行本ながら、さっそく購入して読みま…
「この世には 不思議なことなど何もないのだよ」 『姑獲鳥の夏』 堤真一,永瀬正敏,阿部寛,宮迫博之,田中麗奈, 清水美砂, 篠原涼子 2005/実相寺昭雄*1 あるときは古本屋、 あるときは神主(陰陽師)、 そしてまたあるときは 憑物落としの拝み屋の 京極堂(中禅寺秋彦)が 独自の視点で 奇妙奇天烈な 事件を解決するお話。 京極夏彦*2原作の 百鬼夜行シリーズ*3を 映画化したものです。 ※なお京極先生もカメオ出演してます(笑)! 昭和27年、夏。 小説家関口は、 ひょんなことから 友人で探偵の榎木津と共に ”失踪した妹の夫を捜してほしい”という 産科医院の娘久遠寺涼子の依頼に 同行することに…
朝起きてすぐ もう暑い っていう感情しか沸き起らない 死んでいたい 暑い間は 意識を失ったまま 冬を迎えたい 冬眠の夏バージョンはないのでしょうか 夏眠していたい あああああああああ暑い暑い 鉄鼠の檻をやっと読み終わった 禅とか深いわーーー 面白かった 読んでよかった 次は絡新婦の理 また1300ページ越え 事件が色々起きるし アガサみたいな感じで たくさん登場人物がいて 読んでて楽しかった 急行電車に乗れるのに わざわざ各駅停車に乗って読んでた 電車の中の方が本は読み進められる気がする 明日からは水曜日まで平日の仕事で 木曜日から土日のバイトの延長戦がある あああああああめんどい 暑くて死に…
暑い暑い暑い 今週1週間はずーーーーーーーーーーっと 35度くらいの暑さ マジでくそ そしてHGジム 売ってねええええええええええええええええええええええええええ 全然売ってねええええ いつもジョーシンに行くんだけど スルーしてアキバのヨドバシに行ったけど 売ってねえええええええええええええええええええええ そういう日に限って ジョーシンに売っていたんだろうな~ーーー 売っていたんだろうな~ーーーー うあああああああああああああああああああああああああ なんだもうなんだもう そんなにレアで人気あるプラモじゃないのにいいいいいいいいい ヨドバシでもあみあみでも 売ってねぇええええええええええええ…
収まるところに収まって、きちんと終わってくれてありがとう。 井の中の蛙大海を知らず、されど空の青さを知る。 15世紀という、今では考えられないほど知の流通がなされていなかったカエルは、地動説という大海を知ることはできなかった。しかし、自分がいる井戸から見上げる空の美しさを、カエルたちがそれぞれに、見知り、言語化していった物語のように感じた。 言葉の力と絵の力、両方が組み合わさった、マンガという芸術に相応しいものだった。 チ。―地球の運動について―(8) (ビッグコミックス) 作者:魚豊 小学館 Amazon 以下ネタバレ感想。 空の美しさと引き換えにしてもいい人生 言葉の力は、キャラクターたち…