あいも変らぬ保存惣菜を補充した。デスク周りには鬱陶しい案件が山積しているために、台所へ逃避した格好だ。 熱を通す惣菜の場合は、途中随所で「冷ます」だの「蒸らす」だのといった工程が欠かせぬから、二品三品同時に作るとなれば、どうしたって夜鍋作業だ。「ラジオ深夜便」を BGM 代りにうたた寝することになる。タイマー電子音をいく度も聴くこととなる。 火を止めて、全体かつ最終の冷ましに入ったときには、ついタイマーをかけずに長めのうたた寝をしてしまった。眼醒めたら外が明るくなっていた。「ラジオ深夜便」は了って「マイあさ!」に変っていた。惣菜たちは好い按配に、器に移せるほど冷めていたが、流しは洗剤用と水用と…