日本に仏教が伝わってきてから1000年間以上、仏教がブッダの教えと一致しないと日本人は夢にも思っていませんでした。もっと言えば、現在も、ほとんどの日本人はそれを知りません。 日本に伝わった大乗仏教がブッダの教えと異なるようだ、と日本人が初めて気づいたのは江戸時代のようです。それまでの日本人は、空海、最澄、親鸞、日蓮などの著名な僧侶を含め、仏典に書かれた教えは、ブッダ本人が語ったものと信じて疑っていません。日本人は古代サンスクリット語を解さないので、中国で翻訳された漢字の仏典を勉強したのですが、原典と対照して、その違いを探して、翻訳者の意向を除去することで、原典の著者の考えを求める、という科学的…