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関ヶ原の戦い

(社会)
せきがはらのたたかい
  • 日時:慶長5年(1600年)9月15日
  • 場所:美濃国関ヶ原(現岐阜県不破郡関ヶ原町)
  • 参加兵力:
    • 東軍:約10万*1(主将徳川家康)
    • 西軍:約8万(主将石田三成*2

豊臣秀吉没後、徳川家康による政権掌握過程で発生した合戦。
もともとは上杉家の上洛拒否に伴う会津征伐のための家康の東下と、それに対応した三成の挙兵に始まり、ほぼ全国の大名が東西両陣営に参加する大戦役に発展。
関ヶ原で行われた合戦で、家康の率いる東軍主力が三成らの西軍主力を破ったことで決着。
家康は、論功行賞で三成らを処刑するとともに西軍側の各大名を減封・改易するなどして事実上の天下人となった。この結果、1603年に家康は征夷大将軍に任じられ、江戸に幕府を開くことになる。

概略

1598年、太閤豊臣秀吉は幼少の秀頼を残して世を去った。老いた独裁者の狂気とも言うべき朝鮮への出兵は継続しており、これを集結させることが豊臣政権の最初の課題であった。
豊臣政権の統治機構としての完成度はあまり高いものではなく、五大老*3と呼ばれる形式的な最高機関が存在していたが、衆目の一致するところでは家康が群を抜いた実力者であり、次の天下人への最有力候補であった。
一方、朝鮮への出兵は豊臣政権内での対立や矛盾を拡大させていた。加藤清正・福島正則らに代表される「武断派」と呼ばれる諸将と、石田三成らに代表される「吏僚派(文治派)」と呼ばれる諸将の対立は抜き差しならないところまで来ていた。朝鮮からの撤兵は成功したが、それは内乱の季節でもあった。
五大老にあって唯一家康に対抗しうるだけの格を持つのは前田利家のみであり、諸大名は家康派と利家派に分かれ、一触即発の状態となる。
この危機に際しては一応の和解が成立するが、翌1599年には頼みの前田利家が病死してしまう。
さらに三成は、かねてから睨まれていた加藤清正をはじめとする武断派の七将による襲撃を受ける。家康の屋敷に逃げ込むという奇策によって虎口を脱した*4ものの、三成の政治的な立場はほぼ失われ、居城佐和山での隠遁生活に追い込まれる。
利家を失った前田家は家康への恭順を示して家名の存続を図った。
この時点で家康に対抗しうる存在は消え、大坂城に入った家康は豊臣政権を、つまりは天下を実質的に取り仕切る存在となった。

このまま家康の天下が定まるかに見えたが、会津に帰国した上杉景勝は家康からの上洛命令を拒絶。逆に「直江状」と呼ばれる激烈な反駁書を送りつけるという挙に出る。これを一読した家康は激怒、会津征伐を決定した。これは私戦でなく豊臣家に対する反逆の討伐であるという形となり、討伐軍には家康に近い武断派を中心とする豊臣家臣も多数が参加していた。
一方、政治的な基盤を失った三成は、軍事的手段による家康への対抗を決意。家康が軍勢と共に関東に去った隙をついて7月17日に挙兵した。
一方、7月24日に下野国小山で挙兵の報を得た家康は諸将の意思統一に(ほぼ)成功し、主力を率いて西方へと反転した*5
三成は西軍の総大将に毛利輝元を担ぎ出すことに成功し、大坂城を中心とする上方を抑え、その結果、どちらかというと家康に近かったはずの諸大名も西軍側に取り込むことに成功した。西軍は手始めに伏見城を攻撃。守将の鳥居元忠らもよく戦ったが衆寡敵せず落城する。以後、西軍は近畿・美濃などを攻略、三成らは大垣城に入り東軍を迎撃する準備を整える。
一方、家康は江戸に帰還すると東海道に外様(主に豊臣恩顧の諸大名)を中心とする部隊を発し、中山道には嫡男秀忠と譜代衆を中心とする部隊を送り込んだ。
8月23日、わずか1日で岐阜城が陥落、西軍の戦略構想はこれで大幅な変更を余儀なくされ、一方家康は戦機を嗅ぎ取り主力を率いて美濃に向かう。
9月13日、家康直卒軍と先手勢が合流、およそ10万の大軍となった。一方大垣の西軍主力はおよそ8万で各地に分派した戦力の再集結は未完の状態だった。

9月14日、東軍主力は西進する構えを見せ、これに対応した西軍主力は大垣城を出て関ヶ原周辺に展開。翌9月15日に両軍は激突することとなる。

*1:ただし、うち2万を大垣城方面への抑えに分派

*2:形式上の西軍総大将、毛利輝元は参陣せず

*3:徳川家康、前田利家、毛利輝元、上杉景勝、宇喜多秀家

*4:諸説あり

*5:話としては上杉の家老直江兼続と三成の間で密約があり、まず会津に家康を引き込んで拘束してから三成が挙兵するという計画だったとか、それを見抜いていた家康はわざとゆっくり行軍して三成の暴発を待っていた、などとされる

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