関西急行鉄道は、近鉄の直系の前身会社。1941年3月15日から1944年6月1日までの会社名。略称は「関急」。
1910年9月16日設立当初の会社名は奈良軌道といったが、同年10月15日大阪電気軌道、略称「大軌」に改称し、1914年4月30日、上本町−奈良間(現在の近鉄奈良線)30.8kmで開業した。
以後、新線建設と周辺の鉄道の合併を続けたほか、系列の参宮急行電鉄、略称「参急」によって伊勢方面への直通運転を開始するなど業容を拡大していった。1938年に陸上交通事業調整法が施行された後は系列会社の統合を進め、1941年3月15日、参急との合併を機に関西急行鉄道に改称した。なお、参急の前身の一つには関西急行電鉄という会社も存在したが、これとは別の会社である。その後も関急は1943年2月1日に大阪鉄道(現在の南大阪線系統)を合併するなどして、大阪・奈良・三重・愛知・岐阜の1府4県にわたる大路線網を完成させた。
1944年4月1日、南海鉄道と合併して近畿日本鉄道を設立し、関急の社名は消滅した。