正徳1年9月15日。成瀬・平田・寺町の3家は用務のため召し上げるとこの日言いつけられる。馬5疋が夕暮れ前に通る。馬上には大泉太兵衛でかなり先に通り、碓氷清左衛門が馬上で馬についてやって来る。小串□馬装束などは華麗であった。丸提灯には尾の字の紋が入り、伝馬町二町あたりの南で提灯を灯した。朝鮮人3人がやって来る。次官は乗物、中官はかけ馬に乗り、何れも笠をかぶっていた。見物の者があふれる。夜になって戸々5軒ごとに両町ではあんどん(行燈)を出す。いずれも台に乗せ、寸法などは皆同じであった。辻々では両側からあげ提灯を4つずつ灯した。押の者はいたが、五十人目付はいなかった。鷹は戌(午後7時)過ぎに12つり…