かつて夏の風物詩として親しまれてきた蚊取り線香。その独特の香りと煙は、日本の夏を象徴する風景の一つでした。 しかし、その原料となった植物「除虫菊」が、実は日本原産ではないことをご存じでしょうか? 除虫菊の故郷は、アドリア海に面したクロアチアのダルマチア地方。乾燥した石灰岩質の土地に自生する一輪の白い花でした。 明治時代に日本へ伝わった除虫菊は、日本の気候や栽培技術と出会い、やがて世界初の渦巻き型蚊取り線香へと発展します。 そして現在では、除虫菊に含まれる天然の殺虫成分「ピレトリン」をもとにした成分が、世界各地の虫よけ製品や殺虫剤などに利用されています。 今回は、クロアチアで生まれた一つの植物が…