レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「鏡の国の戦争」(1969)です。 この映画は、先日亡くなられたジョン・ル・カレが「寒い国から帰ったスパイ」の次に上梓した小説を映画化したものです。ですから「寒い国・・・」と同様な暗い、グルーミーな味わいですが、今回再見して地味だけど、真摯で丁寧に作られた作品だと認識を新たにしました。 映画は、ソ連との冷戦真っただ中の頃、フンランド航空のパイロットからフィルムを英国情報部エージェントが受け取るところから始まります。 が、このエージェント、空港を出た途端、バンに跳ねられ死亡してしまう。フィルムは道端に転がり、行方不明…