寺脇さんは、若い頃から破天荒な人だった。「俺はB級映画評論家だ。映画評論だけでは食えないから、役人やってるんだ」なんてことを言っていたのを覚えている。しかし、こうした衒奇的な言辞とは裏腹に、正しいと信じる政策を進めるときはなりふり構わぬところがあった。毎朝きちんと出勤するわけではなく、神出鬼没とでも言おうか、どこで誰に会って何を企てているのやら、まったく分からない。役人の規格を大きく外れた存在だった。(前川喜平『面従腹背』毎日新聞出版、2018) こんばんは。今日は3月11日です。9年前の東日本大震災のときには、かつてお世話になった初任校(先生たち、教え子たち、地域の人たち)のことが気になって…