雨に降られてはしゃぎながら走り回る若者たちを見て体は冷えないだろうかと思い、歳を重ねたことを知る。しかしとんでもなく楽しそうである。海に足だけ入ってワーキャー言うのと似ている。はじめは足だけ、いやいや誰かが水をかけてきたのをかけ返して、しまいにはダイブして、砂浜を駆ける。そんな絵に描いたようなことは、はっきり言ってしたことはない。水がかかる必要のないときに水にかかりたくないからだ。急な雨、屋根のない駐車場で車を乗り降りするときに落ちてくる雫、車の中にしまった傘の湿気。うーん、あまりいただけない。傘がいるかいらないかくらいのときに、長く外を歩こうものならやむまで傘をさす。そして、傘をさしている人…