森見登美彦著【シャーロック・ホームズの凱旋】 シャーロック・ホームズといえば、誰もが知る希代の名探偵である。 そう断言してしまってもいいのではないかと僕は思っています。というか、それが世間一般の認識ではないでしょうか。 あまりホームズに馴染みのない人でも、薄っすら名前くらいは知っている。そういう存在だと勝手に思っています。 さて、本作においてもシャーロック・ホームズは非常に有名で非凡な名探偵として描かれています。しかし、彼の前には目には見えない大きな壁が立ちはだかる。 それはスランプ。なんとホームズは事件が解決できなくなってしまうところから本作は始まるのです。これはある意味大ピンチ。 これまで…