以下は本日発売された週刊新潮の掉尾を飾る高山正之の連載コラムからである。本論文も彼が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであることを証明している。随分前に、世界中のプリマから大変な尊敬を受けているモナコ王立バレエ学校の老女性教授が来日した。その時に彼女が芸術家の存在意義について語った言葉である。『芸術家が大事な存在なのは、隠された、隠れた真実に光を当てて、それを表現する事が出来る唯一の存在だからです。』彼女の言葉に異議を唱えるものはいないだろう。高山正之は戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであるだけではなく、戦後の世界で唯一無二の芸術家と言っても全く過言ではない。一方、大江…彼については、故…