10歳といえば小学4年生だ。自分の人生で最も愛すべき1年とよく振り返るこの年。澄んだ青空、気持ちの良いお天気の日。私は父と、バッド、グローブ、軟球を持ってアパートの側面(裏側)に歩いて行く。妹も一緒。彼女は何時でもどこでも、くっ付いている。気が滅入っていた。というのは、父の投げる球を打たないといけないのである。バッドに当ててそこそこの打球を飛ばさないと終わりにはならない、ってことは分かっていたから。バッドは空を切るばかり。そのうち、父の球が大きく逸れて僕の鼻を直撃した。衝撃直後の激痛と、タラタラと鼻血が出てきたので「あー終わった!」と思ったのは、実に甘かった、、笑 父がキョロキョロと辺りを見回…