セーラー服を着た小柄な彼女は、四台のティンパニーの前に立ち快適に マレットを交合に振り降ろしすのを見て、その姿と言い音色と言い今まで見て 来た中でもずば抜けたものを感じました。音を消す為なのか手のひらを ティンパニーの皮の上にそっと置きその手を又素早くティンパニーから離すと マレットを置き、少し離れたグロッケン(鉄琴)の前に立ち直し マレットを持ちグロッケン叩き始める。一人のグロッケンと数人の木管楽器や 金管楽器奏者との演奏はグロッケンに取ってはかなりの負担だろうと思う私の心配 を他所に、決して管楽器の音に劣る事は無く対等に渡り合っていましたし 時にグロッケンの速さは管楽器をけん引している様に…