小野不由美氏の『風の海 迷宮の岸』を読了しました。 本作は 十二国記シリーズの第2作目 (エピソード2)にあたる物語です。前日譚にあたる『魔性の子』で 神隠しに遭っていた少年・泰麒の、まさにその”空白の期間”を描いた作品という位置づけになっています。 前作では、突然異世界へ連れ去られた女子高生が、自らの運命を受け入れるまでの葛藤が描かれていました。一方、本作の主人公はわずか10歳の子どもです。わたしももういい歳なので、そんあ分別がつく大人の目線で読むと、その幼さゆえの危うさや不器用さにハラハラさせられる場面が少なくありません。特に、確たる天啓もないまま感情で王を選んでしまう展開には、「国家の命…