感性が鋭くなると、同じ食事に飽きてきます。あっさりした食事が好きな人も、たまにはこってりした食事を食べるのがアクセントになってくれます。逆もまた然りです。 このような食の多様性は、食に対する寛容を生み出してくれます。あれが食べたい、これは食べたくないという好みは人それぞれありますが、あまりに極端なものはよくありません。それを我々は偏食といいます。極端な偏食は人間性の歪みを生み、不寛容な精神のもとになります。それは文化や民族や人間に対する不寛容とも無関係ではないとぼくは思います。そういう意味でも、「いろいろな食事を楽しむ」感性を養うのは、「健康な人生」のみならず、「良い人生」を送るためにもとても…