綿密な聞取り調査による、首狩りの実際の生々しい報告と考察。日本人の先祖・古代倭族の儀式「人頭祭」と、1950年代まで行なわれた雲南ワ族の稲作儀礼としての首狩り、さらに、わが国における人間犠牲を比較検証し、その意味を明らかにする。 民俗学者としての著者の後半生の最大の業績としては、やはり「倭族」を提唱したことがあげられるだろう。倭族とは「稲作を伴って日本列島に渡来した倭人、つまり弥生人と祖先を同じくし、また同系の文化を共有する人たちを総称した用語」とのこと。 倭人は江南・雲南からきた……下駄があり、赤飯があり、ちまきがあり、鳥居があり、納豆がある。とても無関係とはおもえないと…。 中国雲南省の石…