これは私が香港で暮らし始めた頃にあった事。 まだまだ右も左も分からずに香港を彷徨っていた頃のお話。 忘れられない思い出。 それは香港人のことを大好きになった最初のきっかけ。 いつかあの人たちにありがとうを広東語で伝えに、きっと行く。 あれは忘れもしない2016年11月4日のことだ。 日記に記したのだから間違いない。 取れたボタンを付けたくて、縫い針と糸を求めカオスな街を彷徨い歩いた一時間。 「大きなデパートに売っていないって一体どういうことだろう?」と嘆きながら。 そうだ。誰かに聞こう。 そうだよ。どこの国だってお母さんたちならきっと知っている。 Google先生に教わった「縫紉針」の文字を泣…