今回立ち寄った博物館で「白山平泉寺」(吉川弘文館)という本を手に入れましたが、その内容を一部抜粋します。 福井、石川、岐阜の3県にまたがる秀麗な白山は、一年の大半が深い雪に覆われます。麓から仰ぎ見ることができる純白の山容からは、人々を簡単によせつけない気高さ、足を踏み入れてはいけない聖域といったイメージが感じられます。 この聖域に初めて分け入ったのが越前の僧「泰澄」で、今から1300年前のこととされています。10世紀ごろに原型が出来たとされる「泰澄和尚伝記」によると、 「泰澄は母の生誕地である伊野原の東の林東(平泉寺白山神社の御手洗池)で女神が降臨するのを見て、この地が聖地であることを知り、さ…