世間でいう「深層水」は、太陽光が届かない、生物活動が活発ではないと思われる深さ(200m くらい)よりも下から汲み上げた海水だと思います。しかし、海洋観測の業界では1000m深くらいまでは「表層」です。まあ、全海洋の平均深度が約3700mでしたから、「深層水」は 2000m 級の深さから持ってきた水であってほしいと勝手に思っています。 海流は循環して元のところに戻るので、高いところから低いところへと流れるわけにはいかない。同じ高さのところをたどって流れる。 今日はその仕組みの説明です。 北太平洋表層の亜熱帯循環と亜寒帯循環 US Army, 1943年制作の海流図から北太平洋を切り出してみまし…