狷介な風貌と静謐な画風 「高島野十郎展」を観る 日曜美術館で知って、ぜひ観たいと思っていた数々の作品を観に豊田市美術館に出かける。 「高島野十郎」は、生前はまったく、死後十年を経て世に知られることになった画家である。出身は、福岡県久留米市。旧制八高や東京帝国大学で学び、銀時計を得るほどの成績だったにもかかわらず、画家の道を選ぶ。裕福な実家から分与された資産で欧州を歴訪。帰国後は実家や東京、姉の家などを転々としつつ描き続ける。晩年は千葉県柏市増尾に移住、水道もガスもない小さな小屋に充足。その後、ささやかな個展を開き、各地を放浪後、先の増尾の伊藤家に寄寓。生涯独身で静謐で写実的な画風を追求、仏教的…