1908〜2008 静岡県生まれ。評論家、翻訳家。
東京文理科大学英文科卒。改造社編集部で中条百合子の作品などを担当する。1944年応召、ハルビンで敗戦を迎える。
その後、4年間、シベリアの捕虜収容所で抑留生活を送り、帰国後の50年に「極光のかげに」を発表。過酷なスターリン体制下に生きる民衆をリアルに描き、ベストセラーとなった。だが、そのスターリン体制批判が、当時の日本の左翼陣営からは、激しく批判された。
その後、静岡大学教授、和光大学教授を歴任。
また、学生時代からエスペラントを学び、ロシア出身の盲目のエスペラント詩人、エロシェンコの全集の翻訳も行った。
他の著書に「スターリン体験」など。児童文学の翻訳書として、名作とされるフィリパ・ピアス「トムは真夜中の庭で」など。