「ヒカル君のラブソングね、これは」 まつりママが言う。僕は突っ立たままだ。 「と言うより、ラブレターじゃないの、まるで」 ***************** 『五年の気持ち』 あの日 春の一日 夢のようにきみは舞い降りた まっすぐに前に立って 気持ちがわかると告げてくれた ふたりで見てきた光景は いつも驚くことばかり いつも怖がる いつもくじける そんなとき背中を押してくれる きみがそばにいてくれて ほんとにしあわせ 僕はきみを見ていた 歌い踊るきみを見ていたよ 輝いて眩しすぎて それでもいつでも きみを見てた ふたりで歩いた道のりは いつもなぜだかでこぼこで いつもつまずく いつも倒れる そ…