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1957年に起こった事実を元に執筆された、松本清張原作の小説を映画化した作品。
1978年10月7日公開。
監督には『ゼロの焦点』『影の車』『砂の器』など、松本清張作品を多数映画化した松竹の巨匠・野村芳太郎。脚本は井手雅人。
人間の内面にある醜さや狂気に深く迫った作品として、様々な分野に波紋を呼んだ。名優、緒形拳、岩下志麻らによる熱演も、映画の中に込められた感情をより一層引き出している。
その後も何度かリメイクもされ、2002年10月には日本テレビ『火曜サスペンス劇場』の1000回突破記念として松竹京都映画による、ビートたけし、黒木瞳主演で放送されている。
この作品で、主演の緒形拳は日本アカデミー賞主演男優賞、ブルーリボン賞主演男優賞を獲得。監督の野村芳太郎も、それぞれの監督賞を受賞した。
気の弱い男がある日、3人の隠し子を押し付けられ、動転して親とは思えない行動に出てしまうさまを描いたサスペンス・タッチの人間ドラマ。松本清張の原作を野村芳太郎監督が映画化した問題作。
印刷屋を営む竹下宗吉と妻のお梅。ある日、宗吉の愛人が3人の隠し子を宗吉に押し付けて失踪した。妻のお梅は子どもたちに辛く当たり、やがて、末っ子の赤ん坊が不慮の事故で死んでしまう。お梅が故意に仕組んだと察した宗吉は残る2人も何とかしなければと追い詰められて行き……。