Yの家での話し。 Y「4月も今日でおしまいだなぁ・・・」 私「ああ、そうだよなぁ」 Y「『ゆく春や鳥啼き魚の目に泪』・・・かぁ」 私「え、何それ」 Y「芭蕉だよ。知らないのか?」 私「いや、芭蕉は分かってるよ。『目に』泪じゃなくて、『目は』泪だよ」 Y「え、おんなじだろぅ?」 私「ちがうちがう。えらいちがいだよ」 Y「なんで?」 私「高校の古文でならわなかったか?この句は芭蕉が『奥の細道』の旅に出発するときの発句だぜ」 Y「そうだろ。それで?」 私「あのな、江戸時代とはいえ、芭蕉が旅する頃は奥州をひとまわりする旅っていうのは命がけだろ。まして、芭蕉は晩年の45歳をすぎた頃だというんだから、生き…