雪景鵲図花瓶を巡る麗華と鳥谷一族の確執を解消し鳥谷静流を陶芸家として羽ばたかせる話。 鳥谷静流は贋作として雪景鵲図花瓶を作り、それは現代陶芸として一流の作品に仕上がった。 だが静流は麗華が贋作を公表し美術界で面子を潰してしまうことを怖れ、引き渡しを拒んだ。 美の慧眼を持つ麗華は贋作と承知で受け取ろうとしていたため静流の行為を裏切りと感じる。 麗華は批評によって静流の陶芸家としての社会的地位を確立させることが夢だったのである。 故に二人の仲には断絶が生じたのだが紗希・真琴母子の力で二人を和解させるよう仕向ける。 こうして静流は次々と陶芸作品を発表、麗華はSNSで炎上商法を展開し、社会的評価に繋げ…
サクラノ詩真琴√の贋作事件の掘り下げ&リベンジ。なぜ麗華が贋作を選んだのか理由が明らかになる。 麗華は本物の鑑定眼を持っていたからこそ、贋作として作られたが現代美術の逸品でもある作品を選んだのだ! また麗華シナリオを第1章に持ってくることで中村・鳥谷・本間・夏目・草薙・恩田の関係図が整理された。 内容としては中村と鳥谷の離婚問題で中村家に囚われた妾の子(圭)を救う為静流が陶磁器の贋作を作る話。 お家騒動を抜きにして静流の陶磁器修行物語として読んでも面白い。現代と過去、東洋と西洋が交差する。 麗華と静流の間に生じた関係性の変化は、歪んでいるけれども、確かにそれは友情の一形態なのである。 真琴√リ…