鎌倉時代前期に書かれた随筆『方丈記』の著者、鴨長明の伝記風小説。 「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず、 よどみに浮かぶ泡沫は、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。 世の中にある、人と栖と、またかくのごとし」 『方丈記』冒頭の一節を学校の授業で暗唱した。書名、作者名、書かれた時代、中世的無常観を基に著者の見聞を書きとどめ、己の人生について語った随筆と学んだ。それ位が試験にも関係する必須知識だった。教科書に出て来た箇所を学ぶだけで、その全体の内容についてはスルーしてしまうのが平均的学生ではないか。私もその一人。 心の隅に関心をとどめながら、そこから一歩踏み込むことをし…