軍歌で当てたレコード会社(獅子文六『東京温泉』) 獅子文六の小説『東京温泉』(昭14)には、戦時中のレコード会社が登場します。※この「東京温泉」は、戦後銀座に出来た「東京温泉」とは無関係です。 そのレコード会社は、たまたま軍歌が大ヒットしたという設定。一発当てたのだから、 その後も軍歌を鼻息荒く売りそうですが、そうでもない。読んでいてソコが意外でした。 "もう軍歌のヒットは出ないかも。今のうちに次のジャンルを探しておかなくちゃ!"みたいな感じで焦っているのです。あげく「時局」にふさわしい明朗なスターを作ろうと、和製ディアナ・タービン(この投稿のアイキャッチ画像)のオーディションをしてみたり。 …