二輪が対に咲く純白の花 命をつなぐ花の知恵 初めてこの花を見たのは青葉山の自然観察会に参加したときでした。 ヒノキの大木の林床に地面を這うようにして、ひっそりと咲いていた花を、観察会の人が「ツルアリドオシ」という名で、高山植物にも数えられる花と教えてくれました。 仙台市の中心部に隣接する青葉山は、何万年にもわたり自然度の高い生態系が維持されてきた山です。近年の大規模開発によって生態系が大きく損なわれ、希少種が次々に姿を消していますが、ツルアリドオシはかろうじて生存し続けている種なのでしょう。純白の二つの小花が木もれ日をうけて、光っていました。 木もれ日を受けて輝く ツルアリドオシの花 ツルアリ…