三内丸山遺跡や大湯環状列石など4道県17遺跡で構成される「北海道・北東北の縄文遺跡群」について、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問機関のイコモス(国際記念物遺跡会議)が世界文化遺産への登録を勧告したことを、5月26日に文化庁が発表しました。関係者の十数年にわたる先駆的な粘り強い努力が報われたことに対し心から敬意を表し、ともに喜びたいと考えます。 ただ、「農耕・牧畜を基盤とした同時期の世界の文明と異なり、縄文社会が採集・漁労・狩猟社会」とした点については、私は西欧中心主義の文明規定としてこれまで批判してきたところであり同意できず、日本の縄文文化・文明の全体を代表していない点についても課題を残…