まや・ゆたか(1969-)
本格ミステリ
京都大学工学部電気系学部卒業。 在学中に推理小説研究会に所属。そこで知り合った綾辻行人・法月綸太郎・島田荘司の推薦をうけ、1991年『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』(ISBN:4062632977)でデビューをはたす。
いい意味でも悪い意味でも個性的。他にない世界観で、カルト的人気を誇る。
島田荘司が命名。
*1:『メルカトルと美袋のための殺人』に収録
たまたまみの魚書店へようこそ。 漫画・アニメ・ドラマ・映画。すべてにおいてネタバレが大嫌いな人は多いと思います。確かに結末を知ってしまうとそこに向けて買ったに意識を持っていこうとしてしまうので、面白みやスリルが半減してしまう感じはしますよね。 でも私は、どちらかというとネタバレしてほしい派なんです。ハラハラしたり焦らされるのを嫌ってしまう性格なので、「最後聞きたい?」と聞かれると頷いてしまうんですよね… 小説に関しては、先走りしないように気を付けてはいます。結末を聞いてしまってそこから先を読まなくなることを防ぐためですが、その代わりにすっごい駆け足で読み切ってからもう一度読み直す。という事をよ…
~「犯人は〇〇だよ」から始まる連作短編集~麻耶雄嵩『さよなら神様』文藝春秋 さよなら神様 posted with ヨメレバ 麻耶 雄嵩 文藝春秋 2017年07月06日頃 楽天ブックス Amazon honto ebookjapan あらすじと収録作品 主要(?)登場人物 子どもたち 大人たち 特徴 この小説に向いている人 この小説に向いていない人 まとめ コミカライズ あらすじと収録作品 【あらすじ】 「犯人は〇〇だよ」。クラスメイトの鈴木太郎の情報は絶対に正しい。やつは神様なのだから。神様の残酷なご託宣を覆すべく、久遠小探偵団は事件の操作に乗り出すが・・・・・・。衝撃的な展開と後味の悪さで…
こんにちは、めめです!!!1Q84の青豆がブームなので、青豆について調べたら論文が出てきて楽しく読んでいます。自分が対象としている分野の論文しか読んで来なかったので、全く違う世界の論文も面白いですね。さて、今週の読書記録になります! 今週はいろんなジャンルの本を読みました。ミステリー一色ではありません!!一色もいいけど、違うジャンルも楽しいですね。では、いってみましょう!!! 1. おつかれ、今日の私 著者:ジェーン・スー本の題名にもなっている「おつかれ」という言葉には行動や結果に対してではなく、相手の存在や状態そのものに使うのだとこの本から気づき、納得しました。このエッセイは言葉への気づきだ…
九州南部が梅雨入りしました。今年は遅いですね。 ジメジメして人間にはつらい季節ですが、農作物には必要な雨でもあります。できれば安定した季節の変化を期待したいです。 「鴉(からす)」(麻耶雄嵩 著)を読みました。 コロナ禍が始まった頃、BOOK OFFで大量にゲットした本の一冊。長いこと寝かせていたので発酵しているかも・・・? 麻耶氏の著作は「隻眼の少女」に続き2作目です。 弟・襾鈴(あべる)の失踪と死の謎を追って、地図にない異郷の村に潜入した兄・珂允(かいん)。村に足を踏み入れた途端、珂允は鴉の大群に襲われ、千本(せんぼん)家で療養することになる。村に来た目的を隠し、弟の足跡を探る珂允だったが…
100.貴族探偵対女探偵(麻耶雄嵩/集英社) 総評:★★★★★ オススメ:異常な探偵モノを読みたいあなたへ。「弊もとりあへず」は必見。ただし、順番通りによむこと。 ※前作「貴族探偵」より断然面白いので本作を先に読んでも大丈夫ですが、せっかくなら前作もぜひ読んでください。前作収録の「こうもり」も傑作。
ネタバレあり メルカトルが登場する作品はあまり読んでいないのですが、やはり「翼ある闇」での登場が印象に残っています。飄々としていて現れたと思ったらとんでもない推理であっという間に事件を解決してしまう捜査らしい捜査もしない神秘的な探偵、そんなイメージだったのが今作を読んで少し人間らしいところもあるのを知ってちょっとメルカトルの事を知れたかなと思いました。短編を読んだ時は美袋はレギュラーメンバーだと知らなかったので決まった助手役がいたのも驚きでした。 「水曜日と金曜日が嫌い」はアンソロジーで既読ですが姿を見せていない人物が犯人というのを推理してしまうのにとても驚いたのを覚えています。ラストで美袋の…
「隻眼の少女」(麻耶雄嵩(まやゆたか) 著)を読みました。 入院にあたり、文庫本を2冊持っていきました。図書館の本は失くしたり汚してはいけないので、手持ちの本から選びました。 そもそも本が読める状況かどうか疑問でしたが、結果的には本があってよかったです。テレビも有料でしたが申し込みましたし、音楽プレーヤー(今はなきiPOD)も持っていきましたが、最終的にはテレビを消音状態にしてチラチラ見ながら本を読むーのが私の終盤の過ごし方になりました。 正味一週間の入院で、この「隻眼の少女」1冊を読み終えました。 山深き寒村で、大学生の種田静馬は、少女の首切り事件に巻き込まれる。犯人と疑われた静馬を見事な推…
95.まほろ市の殺人(秋)(麻耶雄嵩/祥伝社) 総評:★★★☆☆ オススメ:麻耶雄嵩ファンのあなたへ。
〜銘探偵ではなく名探偵〜麻耶雄嵩『名探偵 木更津悠也』光文社 名探偵木更津悠也 posted with ヨメレバ 麻耶雄嵩 光文社 2007年05月 楽天ブックスで探す Amazonで探す hontoで探す ebookjapanで探す 収録作品とあらすじ 主要登場人物 特徴 この小説に向いている人 この小説に向いていない人 まとめ 収録作品とあらすじ 1.「白幽霊」京都某所の古めかしい洋館で資産家が刺殺された。しかし、被疑者である家族には鉄壁のアリバイがあり…… 2.「禁区」巷で噂される"白幽霊"が実在するのか、確認に向かった高校生たちの前に本当に"白幽霊"が現れた。その後、まるで呪いが降りか…
本もぼちぼち読んでいるので感想などメモ。 「メルカトル悪人狩り」麻耶雄嵩(講談社文庫) 初読。ガチガチの本格ミステリでありながら、本格の枠組みをバキバキに破壊してくるミステリ界のアヴァンギャルドこと麻耶雄嵩。「銘」探偵ことメルカトル鮎がまた突拍子もない論理で読者の常識をタテヨコナナメに揺さぶってくる前衛ミステリ短編集。前作「メルカトルかく語りき」が、本格でありながらミステリの最後の砦まで爆破してくる大問題作だったため、今回は一体どのようなやらかしを見せてくれるのか…とワクテカで読みました。流石に前作ほどの破壊はないものの、推理前提がどんなに不条理で非現実的でも、それを前提として組み上げられた論…
・2月9日の手塚治虫の命日を漫画の日に制定したのは漫画本専門古書店まんだらけである →○ ・2月9日は「漫画の日」ですがこの「漫画の日」は手塚治虫の誕生日である →× ・3DS用ゲーム『ゼルダの伝説 トライフォース3銃士』で主人公に肩車をさせるアクションをポールと呼ぶ →× ・1958年に発売された国産初のプラモデルは原子力潜水艦ノーチラス号である →○ ・1965年放送のTVアニメ『宇宙少年ソラン』で主人公の相棒チャッピーはどんな動物? →[リス] ・1966年放送のTVアニメ『ロボタン』で、ロボタンが好きな果物はどっち? →[バナナ] ・1969年放送のTVアニメ『ハクション大魔王』でアク…
9月の読書メーター読んだ本の数:41読んだページ数:10377ナイス数:87歴史をかえた誤訳 (新潮文庫)読了日:09月30日 著者:鳥飼 玖美子令和元年の人生ゲーム読了日:09月29日 著者:麻布競馬場赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)読了日:09月29日 著者:彬子女王([え]2-1)怪人二十面相 江戸川乱歩・少年探偵1 (ポプラ文庫クラシック え 2-1 少年探偵)読了日:09月28日 著者:江戸川 乱歩NHK Enjoy Simple English Readers Edogawa Rampo in English読了日:09月27日 著者: るるぶ ポケモンローカ…
9/2 櫻田智也『六色の蛹』(東京創元社) 9/2 天祢涼『葬式組曲』(双葉文庫) 9/3 菅原和也『ブラッド・アンド・チョコレート』(東京創元社) 9/3 藤川恵蔵『忍ばないとヤバい!』(MF 文庫 J) 9/4 カーソン・マッカラーズ『針のない時計』(講談社文庫) 9/8 『ラストマイル』 9/10 渡辺幹雄『リチャード・ローティ=ポストモダンの魔術師』(講談社学術文庫) 9/10 中屋敷均『ウイルスは生きている』(講談社現代新書) 9/11 フェイェシ・エンドレ、カリンティ・フェレンツ『くず鉄墓場/ブダペストに春が来た』(恒文社) 9/12 田中啓文『落下する緑 永見緋太郎の事件簿』(創…
タリホーです。先日関西テレビでドラマ「謎解きはディナーのあとで」が再放送されていたので視聴しました。 櫻井翔さんと北川景子さんが出演しているこのドラマ、放送当時は平均視聴率が15%を超える人気ドラマだったようで、ドラマの後にスペシャルドラマが2本、映画が1本公開された人気シリーズである。当時の私はまだミステリに興味がなかったのでスルーしていたが、ミステリオタクとしてこの人気シリーズを無視する訳にはいかないと思い、今回備忘録としてドラマの感想と評価を残しておきたい。 (ちなみに原作は読んでないので、ドラマに限った感想となることをあらかじめ言っておく) (以下、ドラマ本編のネタバレあり) 作品概要…
くらのかみ (講談社文庫 む 81-10)作者:小野 不由美講談社Amazon 行者に祟られ、座敷童子に守られているという古い屋敷に、後継者選びのため親族一同が集められた。 この家では子どもは生まれても育たないという。 夕食時、後継ぎの資格をもつ者のお膳に毒が入れられる。 夜中に響く読経、子らを沼に誘う人魂。 相次ぐ怪異は祟りか因縁かそれとも──。 人気ミステリ作家が子ども向けに本格ミステリを書くという叢書「講談社ミステリーランド」の初回配本として刊行された作品です。 「講談社ミステリーランド」はその後少しずつ文庫化されて手に取りやすくなり、乙一さんの『銃とチョコレート』、麻耶雄嵩さんの『神様…
週パフォ/PF 20240919_PF 20240919_PFP 売買 なし(キユーピーは逆指値) 投資主体別売買動向 投資主体別売買動向 | 信用・手口 | トレーダーズ・ウェブ 海外:売り越し(4週連続) 1.5兆 配当の税金回避 法人:買い越し(9週連続) 個人:買い越し(2週連続) 所感 今週は指数に全くついていけない週に。指数は半導体中心の上げ。今年よくみた劣後ターンです。きつい。ぷち決算期で、長らく冬の時代だったMSOL/INTLOOPのコンサル系が強い上昇。来期広告にお金を使うクラシコムは大きく下げました。3連休は体調崩して座ってるだけでもしんどいのでもう終わり・・・。 今週読ん…
9時頃起床。104.2㎏。 ガストでクーポンの目玉焼き&ベーコンソーセージセットを頼み、『有栖川有栖選 必読! Selection 5 他殺岬』読了。続けて『化石少女』読了。後刻、日替わりランチ㈫とガストブラックカレーを追加。 帰宅後、『ホンマでっか!?TV』『水曜日のダウンタウン』『週刊ナイナイミュージック』『あちこちオードリー』『かまいガチ』『それって!?実際どうなの課』『くりぃむナンタラ』『紙とさまぁ〜ず』『週刊まんが未知+』『イワクラせいや警備保障』『夫が寝たあとに』『杉谷拳士が取材中』10/25㈬放送回視聴。 U-NEXTで『ROOM』第3話、『À Table!〜ノスタルジックな休日…
隻眼の少女作者:麻耶 雄嵩文藝春秋Amazon(今週のお題「好きな小説」)先日の『あぶない叔父さん』不完全燃焼からそのままの流れで読んだ、同じ麻耶雄嵩作品で、日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞をダブル受賞した作品。 麻耶雄嵩のデビュー作『翼ある闇』は1992年で、2011年のこの作品までは無冠だった。『神様ゲーム』は2006年の作品でデビュー作から継続して面白い作品を書き続けていたことを考えると、無冠だった時期は「かなり長い」という印象だ。 その後は2015年に『さよなら神様』で再び本格ミステリ大賞を受賞。 その『さよなら神様』が、自分の中ではベスト3と言っても良い作品であることから考えると…
Anotherシリーズ エピソードSはシリーズ通しで読まないと面白くないかも。 2001は序盤からあっと思うような仕掛けが良い。 Another【上下合本版】 (角川文庫)作者:綾辻 行人KADOKAWAAmazon Another エピソードS(角川文庫版) Another作者:綾辻 行人KADOKAWAAmazon Another 2001(上) (角川文庫)作者:綾辻 行人KADOKAWAAmazon Another 2001(下) (角川文庫)作者:綾辻 行人KADOKAWAAmazon アミュレット・ホテル アミュレット・ホテル作者:方丈 貴恵光文社Amazon 瞬間移動死体 新装版…
あぶない叔父さん(新潮文庫)作者:麻耶雄嵩新潮社Amazon 紀伊国屋の新宿本店で、ミステリかホラーか「怖い」に関連するフェアで見かけてこの本を知った。その時のポップに惹きつけられるものがあって手に取った。 麻耶雄嵩 は久しぶりだったが、全く知らない本でこんな風に評価されている作品があったのか。 寺の離れで「なんでも屋」を営む俺の叔父さん。家族には疎まれているが、高校生の俺は、そんな叔父さんが大好きだった。鬱々とした霧に覆われた町で、次々と発生する奇妙な殺人。事件の謎を持ちかけると、優しい叔父さんは、鮮やかな推理で真相を解き明かしてくれる――。精緻な論理と伏線の裏に秘された、あまりにも予想外な…
8/1 瀬那和章『レンタル・フルムーン 第一訓 恋愛は読み物です』(電撃文庫) 8/1 鮎川哲也・監修『新・本格推理 03 りら荘の相続人』(光文社文庫) 8/2 緒乃ワサビ『天才少女は重力場で踊る』(新潮文庫 NEX) 8/2 三河ごーすと『義妹生活』(MF 文庫 J) 8/3 瀬那和章『レンタル・フルムーン 第二訓 良い関係は良い距離感から』(電撃文庫) 8/3 瀬那和章『レンタル・フルムーン 第三訓 星に願ってはいけません』(電撃文庫) 8/4 古野まほろ『探偵小説のためのエチュード 「水剋火」』(講談社ノベルス) 8/4 古野まほろ『探偵小説のためのヴァリエイション 「土剋水」』(講談…
ここでは以下の3つの要素を重視した作品を取り扱います。 1.推理の過程が丁寧に描写される。 2.手がかりから真相を推理できる。 3.謎解きに不要な描写が少ない。 端的に言えば、謎と説得力のある解決が中心となった物語ですね。コミカライズが多めなのはご愛敬。 本格ミステリというジャンルの特性上、プロットの構築に非常に手間がかかるので仕方がないですね。 ※漫画に限った話題ではありませんが、トリックの借用に関する議論はここでは扱いません。 ① 怪奇探偵・写楽炎 ② ミタライ 探偵御手洗潔の事件記録 ③ 孤島パズル ④ 虚構推理 ⑤ 屍人荘の殺人 ⑥ さよなら神様 ⑦ レイトンブラザーズ・ミステリールー…
『メルカトル悪人狩り』麻耶雄嵩(講談社ノベルスkindle) 悪人狩りというタイトルなので、てっきり「囁くもの」一作で中絶していた「メルカトル鮎 悪人狩り」以降の新作短篇集かと思っていたのですが、単行本未収録の旧作+『メフィスト』に連載されていた新作という構成でした。「名探偵の自筆調書」や「不要不急」まで収録されるとは思いませんでした。これでメルカトルシリーズはすべて単行本化されたのかと思いきや、「氷山の一角」は未収録のようです。角川だから? kindle版にはカバー袖の著者のことば未収録。 「愛護精神」(1997)★★★★☆ ――「琢磨を埋めてるんです」昭紀青年がショベルの手を休めて言った。…