本屋大賞2024ノミネート作をわたしの好みと目線で全作レビューします。 こんにちは。り📚書評家です。 みなさまいかがお過ごしですか? 本日の独自書評はこちら。 本屋大賞2024ノミネート作の全作紹介です。 みなさんだいすきな本屋大賞。 わたしも書店で働いていたことがあり、本屋大賞の投票も経験があります。 とても楽しい選考なのですが、今回は「本屋大賞らしさ」を少し忘れて、わたしの好みと目線を存分に発揮していきたいと思います。 ぜひお付き合いいただけましたら嬉しいです。 【もっと効率よく読書したい本物の読書家へ捧ぐ革命】 というわけで早速紹介していきます!紹介は本屋大賞実行委員の発表と合わせて、書…
今月紹介する本 ・黄色い家 (著者)川上未映子 資格試験がようやく終わって読書コーナー復活です。 さっそく全国本屋大賞ノミネート作品から物色。 「星を編む」「レーエンデ国物語」あたりと迷ったのですが、まずはコチラをKindleで購入。 (YouTuberさんたちの解説動画を観ていると本屋大賞候補はコレかな〜と思ったので) 【黄色い家】 親元を離れて「黄美子さん」と一緒に暮らしていく中で同じ10代の少女達とスナックを 経営して一見平和に暮らしていけるようになっていたが、突然生活の伝手と金を失い カード犯罪の「出し子」に手を染めていく。 人はなぜ、金に狂い、罪を犯すのか 犯罪を続けていく中で、徐々…
3月もあと1週間。やらなきゃならないことはたくさんあるのに、優先度ランキングをすっ飛ばして部屋の家具の配置換えをしてしまいました。娘が家にいるときに使っていた部屋を私の仕事部屋として利用しています。配置換え、といっても机が東を向いていたが北向きに変えただけ。気分を変えたかったのと、オンラインでの講座に対応して背面を白い壁にしたかったのです。90度角度が変わった風景は新鮮で、仕事も勉強も捗るような気分になります。気分上々のまま、またしても本日の優先度ランキング下位だったブログ更新、という作業を始めているのが現在の状況です。 買ったまま読めなかった、本を3日で読了しました。昨夜読み終えたばかりの感…
今回は川上未映子さんの『黄色い家』を紹介します。 第75回読売文学賞、王様のブランチBOOK大賞2023を受賞。 キノベス!2024 第2位、そして2024年本屋大賞ノミネート。 とにかく話題になっていて勢いの止まらぬ一冊です。 発売当初、読みたくて読みたくて。でも文庫化まで待とうと思っていたんです。 でも文庫化される頃にゆっくり読める生活ではないかもと思い、結局待たずに読んじゃいます! 目次 あらすじ 感想 名言 最後に あらすじ 2020年、総菜屋で仕事をする花は、昔一緒に暮らした黄美子さんの事件記事を発見し、昔のことを思い出して心配と恐怖を感じる。 当時、貧乏だった花は家出をし、黄色い家…
いやー、何か凄いもの読んじゃった(聞いたちゃった)という感じでした。Audibleで。 「黄色い家」 川上未映子 著 Amazon.co.jp 2020年、総菜屋に勤める花はある日ニュースの記事に黄美子の名前を見つけ、60歳になった彼女が若い女性の監禁・傷害の罪で逮捕された事を知る。黄美子は20年前、花がまだ20歳前後の頃に同世代の少女たち二人と一緒に暮らしていた女性。最初はスナックで働いていた4人だったが、そこを火事で焼き出された後、金に困った彼女らは犯罪に手を染めるようになった当時の事を、次第に花は思い出していく。 男と金にだらしない母親と暮らしていた主人公。アルバイトで必死に稼いだお金を…
黄色い家は、川上未映子さんの最新作で、芥川賞と直木賞のW受賞を果たした話題の小説です 主人公は、家出した少女の花で、同じ境遇の仲間たちと「黄色い家」と呼ばれるアパートで暮らし始めます。しかし、彼らは生活費を稼ぐためにカード犯罪に手を染めることになり、やがて悲劇に巻き込まれていきます この小説は、貧困や犯罪という重いテーマを扱いながらも、登場人物たちの人間性や感情を丁寧に描いています。花の真面目で優しい性格や、彼女を支える黄美子さんとの複雑な関係性が印象的です。また、90年代の日本の風景やカルチャーがリアルに再現されており、当時を知る読者には懐かしさや郷愁を感じさせるでしょう この小説は、人はな…
「黄色い家」(2023年 / 川上未映子著) 読了 図書館に予約をして半年くらいで漸く順番到来という人気の本。 内容についてはネタバレにならないように、以下はパブリック・インフォメーションの転載と、それから、わたしの読後感。 本の帯に記載されているプロモーション文 人はなぜ金に狂い罪を犯すのか。 孤独な少女の闘いを圧倒的なスピード感と緻密な筆であぶり出すノンストップ・ノワール小説。 アマゾンの書籍紹介より 十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。危ういバランスで成り立っていた共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解し……
黄色い家 (単行本) [ 川上未映子 ]価格:2,090円(税込、送料無料) (2023/8/24時点) 楽天で購入 2023年77冊目の本「黄色い家」を読んでます。 600ページの大作だけど、残すところあと150ページくらい。 なんとも言えない読んでて心が辛くなる。 でも、先が気になる。 こういう小説を読むと小説は心のワクチンだと思います。 自分の身に起きたことではないけれど、いつか同じような状況に自分が陥るかもしれない。その時私はどうするんだろう。 心のワクチンを打って免疫をつけよう。
また少し空いてしまったな。Twitterをやめたり、金沢旅行に行ったり、夏休みが始まったり、ハンドメイドイベントで売り子の手伝いをしたり、キッズを連れてミッションインポシブル(吹き替え)を見に行ったりしていた。あとは毎朝40分くらいウォーキングしたり、パーソナルジムで筋トレしたりしているけど全然体重が落ちない。小説を書く時間が全然なくて、半ギレで有休取って書いたりしている。書くと楽しい。 Twitterをやめた当初は、あーでもこれで小説の告知とかそういうのもできないなーと思っていたけれど、今はそれはそれで何とかなるさと言う気持ちで、かなり心穏やかに毎日を過ごしている。Twitterに関するニュ…
☆2023年上半期の本ベスト約10冊☆ ツィッターの読書垢で話題になっている、2023年上半期の本ベスト約10冊のハッシュタグ。 みんなやっていたんで、僕もやってみました。 小学生の頃に「クラスのみんな持ってるんだよ!!持ってないのは僕だけだよ!!」って言ったら母親から「みんなって誰よ!!」って言われて「あやちゃんと、すずちゃんと・・・」って答えて、「みんなじゃないじゃない!!」って言われていたことを思い出しました。 みんなっていう単語がどれだけ曖昧なものか・・・。 そんなわけで、2023年上半期読んだ本ベスト10冊いってみよー!! ☆って、そんなにたくさん読んでないけどね(笑)☆ 僕の読書量…
2024年3月に読んだ本は17冊でした。 01 君が手にするはずだった黄金について/小川哲02 東京都同情塔/九段理江03 地雷グリコ/青崎有吾04 テスカトリポカ/佐藤究05 嫌いなら呼ぶなよ/綿矢りさ06 ハンチバック/市川沙央07 黄色い家/川上未映子08 彼女は一人で歩くのか?/森博嗣09 魔法の色を知っているか?/森博嗣10 火曜クラブ/アガサ・クリスティ11 歴史学者という病/本郷和人12 ツンドラモンスーン/森博嗣13 つぼみ茸ムース/森博嗣14 THINK AGAIN/アダム・グラント15 ORIGINALS/アダム・グラント16 知的生産の技術/梅棹忠夫17 外資系コンサルの…
小説『黄色い家』を読了。 面白くて、あっという間に読み終えてしまった。 お金がない、困窮の中でどうやって生き抜くか。 女性がこの社会の中で、まっとうに、仲間たちと生き抜くことの大変さがよくわかった。 女性の貧困、これがこの小説のテーマだ。 お金とどう向き合い、人生を全うするか。 黄美子さんは、ある意味では、お金からは程遠い人物だ。 お金に執着はない。 お金を稼ぐこともできない。管理もできない。 しかし、お金ではなく、人生で大事なものを持っている。 それは優しさであり、温かさであり、生き抜く強さである。 そして、仲間を大切にし、仲間に助けられ、生きている。 花と黄美子は対比的に描かれている。 花…
開催中に記事を出そうとしたのですが、果たせませんでした。お越し下さいました皆様、誠にありがとうございました。 今回は、石英書房はアトリエ入口手前の黄色い家で出店しました。こちらの建物では、アロマのClear Skyさん、国内外のレトロな品々の奥沢雑貨倶楽部さん、東洋整体の月華美人さん、甘夏書店さんがご一緒でした。他の方々の画像は取りそびれてしまいました。すみません。 通常のアトリエ*ローゼンホルツの建物では、蚤の市の開催と同時に「あそ美」さんによる展示と物品販売、そして「おまたせカフェ」(こちらは土日のみ)も行われていました。 この催し「アートと福祉 みりょくさがし展」については、アトリエ*ロ…
初めて文学賞予想が当たった 読書コラム 2024年4月10日に発表された、読書の祭典2024年本屋大賞。 今年は宮島未奈さんの『成瀬は天下を取りにいく』が大賞を受賞されましたので、本屋大賞予想が当たりました!と発表させていただきますね。 初めて文学賞予想が当たった 2024年本屋大賞予想が当たる 花水由宇(hanami yu)の予想 2024年本屋大賞一覧 過去の文学賞予想(1/14回予想が的中) 本屋大賞(1/4回的中) 直木賞(0/7回的中) 芥川賞(0/1回的中) 吉川英治文学新人賞(0/1回的中) これからの文学賞予想は? 本屋大賞予想の方法 直木賞予想の方法 文学賞予想関連ページ 2…
ゴリ部長オーディオブックAudible(オーディブル)で聴く小説は、まるでTVドラマだよ。 情景が目に浮かぶ繊細な文章と、感情のこもった朗読でどんどん続きが聴きたくなる。 本記事では、Audible(オーディブル)12万タイトル聴き放題の中から、おすすめオーディオブック「感動する小説」をご紹介します。 それでは早速いってみましょう! オーディブルは2か月無料で試せるキャンペーン中。今こそトライしよう。 →オーディブルキャンペーン詳細ページ 【本記事の内容】 Audibleとは おすすめ小説20選 Audibleの登録方法と聴き方 別記事、Audible(オーディブル)の使い方は、時間があるとき…
今回紹介する本 ・水車小屋のネネ (著者)津村記久子 単行本は高いのですが、今年の全国本屋大賞ノミネート作品にも魅力的な作品が多いので ついついAmazonでポチってしまいました。 【水車小屋のネネ】 実母に大学の入学金を払えないと言われた18歳の姉が、同じく母の婚約者から厳しく 躾られる8歳の妹を連れて新たな土地で生活をしていくところから話は始まります。 18歳の姉(理佐)が探した住むところ(テレビと洗濯機付き)付きのそば屋の仕事。 そこには「鳥の世話じゃっかん」とあり、ヨウム(オウム目インコ科)のネネと出会う。 ネネはそば屋の前店主が飼っていたもので、そば屋の隣の水車小屋でそば粉挽きの見張…
Audible(オーディブル)は聴き放題らしいけど、どんな本が対象なの? Audible初心者 その疑問にお答えします。 ユーキャン流行語大賞にノミネートされた「オーディオブック」サービスAudible。 12万タイトルが聴き放題とはいえ、自分が聴きたい本が少ないのでは魅力半減ですよね。 そこで、どんなオーディオブックが聴き放題対象で対象外なのか調査してみました。 本記事では、Audibleの聴き放題対象タイトルと対象外タイトルの調査結果と、聴き放題タイトルだけを一覧表示させる方法を解説します。 ▶ 無料体験キャンペーン中のAudibleはこちら まずは目次をご覧ください。クリックで項目にジャ…
オーディオブックでおすすめの1冊を教えてください。 読書初心者 ゴリ部長了解。人気かつおすすめな本20冊を厳選してご紹介します。2024年時点でオーディオブックを知らない人は危機感持った方がいい。 本記事のライターである僕、ゴリ部長は、典型的な3日坊主男子です。本を買ってもほぼ読まないし、読んだとしても頭に残らない。そんなズボラな僕でも、オーディオブックだけは800時間以上楽しく継続できていて、これまでとは違う効果を感じています。 (ぶっちゃけ、読むより聴く方が記憶に残ります。ボソッ) 今回は僕が楽しく聴けた本だけをギュッと20冊にまとめたので、是非1冊ポチってみてください。 【本記事の内容】…
本屋大賞に成瀬が来た。予想どうりでほっとした。今年は中継を見ることができなかったが、きっと舞台にはライオンズのユニホームの・・・そういう映像が想像に難くない。 成瀬は天下を取りにいく 「成瀬」シリーズ 作者:宮島未奈 新潮社 Amazon 「本屋大賞」それは作家が狙って取れない賞だと思う。直木賞や芥川賞、ほかにも数々の文学賞があるが、本屋大賞は本屋の大賞である。ぜひみんなに読んでもらいたい、いや、「フロアのてめーら、全員!四の五の言わずに嫁!」あ、読めw。 読者である一般人が読んで選んだような錯覚を覚える。作家先生が「うーっむ、、、」と顔をしかめて選考するような、そんな本では決してない。読み手…
大賞 ◯宮島未奈「成瀬は天下を取りにいく」 成瀬は天下を取りにいく posted with ヨメレバ 宮島 未奈 新潮社 2023年03月17日頃 売り上げランキング : 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す というわけで大賞は宮島未奈さんの「成瀬は天下を取りにいく」に決定しました!パチパチパチ!!なんというか、いかにも本屋大賞!というセレクトだなぁ。アマゾンの紹介文を。
2024年本屋大賞の結果が発表された。期待どおりに成瀬が大賞、しかも圧倒的。うれしい〜。個人的に一番推していたのが『成瀬は天下を取りにいく』。今期は文句なしにこれだよね、成瀬が取らずに一体どの作品が取るんだよというくらいなので、全国書店員のセレクトに深く共感&納得。あぁ、おめでとう。作者の宮島さんもだけど、ぜひ成瀬本人のコメントが聞きたいところ。 成瀬は天下を取りにいく 「成瀬」シリーズ 作者:宮島未奈 新潮社 Amazon 結果 1位『成瀬は天下を取りにいく 』宮島未奈 525.5点 2位『水車小屋のネネ』津村記久子 411点 3位『存在のすべてを』塩田武士 403点 4位『スピノザの診察室…
おもしろい小説を読みたい! というわけで、歴代の「本屋大賞」受賞作品とランキング作品をすべてまとめた。表紙画像クリックでAmazonへ、あらすじやレビューも確認できるのでご参考まで。 それではいってみよう! 2024年 本屋大賞『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈 「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」。幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍に閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。今日も全力で我が道を突き進む成瀬あかりから、きっと誰もが目を離せない。 成瀬は天下を取りにいく 「成瀬」シリーズ作者:宮島未奈新潮社Amazon 2024年 ノミネート作品(2…
今年も本屋大賞ノミネート全作品を何とか読み終えました。ノミネート発表からあまり日にちがないので、急いで読まなきゃと思いつつ、年度末に忙殺されながらの読書なので、読めるか毎年不安。今年は読みやすい作品と感動作が多かったので、苦労せず読むことはできました。 予想ランキングをして、勝手に審査をしてみます。わたしの感想にリンクされています。興味のある方は読んでみてください。最後にわたしの好みのランキングも載せますね。 予想ランキング 1.『成瀬は天下を取りにいく』 宮島 未奈 (成瀬は天下を取りにいく勢いがあるから) 2. 『スピノザの診察室』 夏川 草介 (終末医療現場を知るきっかけになってほしい)…
黄色い家 (単行本) 作者:川上未映子 中央公論新社 Amazon 図書館で借りて読了。 600ページ近いボリュームにもかかわらず、滑らかな文章とややベタなだけど良いテンポのドラマ展開で一気に読ませる。かなりの筆力を感じさせる。 ザ・下流社会ポルノ的エンタメで読ませる・売れるという要素は間違いなくあるが、後半の3人の少女たちの仲たがいなどは怖いくらい真に迫っていて、題材だけに頼ってないのは素直に感心した。 ちょっとアマゾンレヴューなど目を通した限り、黄美子さんの役割をきっちり指摘しているのが見当たらないのは不思議だ。聖なる愚者、マレビト、座敷童、といったような救済者がどういった存在でどのような…
来たる4月10日。いよいよ、今年の本屋大賞作品が発表されます。今回の記事では、ノミネート作品10冊を一気にご紹介します! 黄色い家 君が手にするはずだった黄金について 成瀬は天下を取りにいく スピノザの診察室 星を編む リカバリー・カバヒコ レーエンデ国物語 存在のすべてを 放課後ミステリクラブ 1金魚の泳ぐプール事件 水車小屋のネネ 黄色い家 あらすじ 惣菜店に勤める花は、昔の知人・黄美子が、監禁、傷害の罪で逮捕されたという記事をネットで見つける。20年前、ひとつ屋根の下に暮らした女性。あの家で私たちがしたことは…。 善悪の境界が曖昧になる、スリリングな犯罪小説 読売文学賞、王様のブランチB…