休みがとれた。全くの気分転換のためには、頭を空っぽにしてやりたい。そんなとき、雑踏の街に一人埋もれてみるのもよいかもしれないが、今日は古い町で普段の自分とは「違う人」になってみようかと思う。 訪れたのは、播磨の小京都、龍野である。醤油造りで知られているが、昔からの風情を残す城下町としても知られている。 姫路で姫新線に乗り換えて、本竜野駅で下車。そうそう、龍野は寅さんが訪れた町、「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」の舞台だったりする。 本竜野の駅の前に立つ「赤とんぼの像」。赤とんぼとは、夕焼け小焼けの赤とんぼから始まる童謡のこと。龍野は、この歌詞をつくった三木露風が生まれ、歌に描かれた景色があっ…