山の集落を離れ、南西の小さな島に向かった白いドラゴンに乗るレウリーが口を開いた。「ここか?ずいぶんと、人里離れた場所だな」 言われてクレイバーが答える。「人間嫌いの様です」「そうか」 島にある森の中心地に、レウリーを乗せた白いドラゴンが舞い降りた。 「これは珍しい。ドラゴンは絶滅したと聞いているが」 森の中心にある一戸の建物から出て来た着物を着る坊主頭の男が見つめている。「あんたが鍛冶屋か?面白い剣を作るそうだな」 レウリーに言われ、男が顔色を変えた。「何だ。剣目当ての者か」 男はチッと、舌打ちをした。「そういう奴が来ないように結界を貼っているのに、森を通らずに空から来られてはどうしようもない…