元禄12年6月10日。御城では半蔵から物頭に言い渡しがある。触がある。ただし、同心にはなく、御直衆だけに。殿様御逝去に付き、御家中の輩は身分にかかわらず、右兵衛督様へ御奉公するようにとの考えは少しも変わらないので、そのように勤めるように。このことを申し合わせ、申し聞かせるように。このことは摸(最)寄摸寄、または仲(満)間組支配中へも申し渡すように。殉死などはかねてから御制禁のことと心得ているはずだが、さらに心得るように。これは誰から出されたのか名はなし。内容を考えると同心へも出すべきものでは。また頭頭の切紙に添える。切紙で申し入れる。別紙の書付の内容が江戸より申して来た。また、みだりに落髪など…