元禄13年11月1日。上使が城に入る。松平弾正忠政久、奏者番22100石、紋は丸い3つの扇。先月22日に江戸を発つ、23日とも。白銀1000枚を大公に。香奠、併せて銀子は江戸で供されており、目録だけを持って来る。津守様(松平義行)のところへ行かれたほかは上意は無し。城でもすぐに帰られる。料理と精進両方を用意したが、菓子が間に合わぬほど早く退出される。宿で精進を用意する。鳴海でも饗を受けられず。津守様から御礼に若狭弥助が出向く。但馬様(松平友著)から杉浦佐左衛門が江戸へ出かける。上使の御迎えには津侯、但侯が古渡あたりの安養寺まで出かける。この日、成瀬隼人正が名古屋を発って、江戸へと向かう。