日本特有の二分法として「理系」と「文系」の対比がある。人や専門の分類、学歴の区分、考え方やライフスタイルまで至るところに顔を覗かせる。 自分などが推測するに、その原点にはC.P.スノーの『2つの文化と科学革命』がある。20世紀半ばにイギリス人科学者のスノーが文化人(文系知識人だろう)をやんわりと嘲弄するために導き入れた、口頭諮問がその本体だ。 失礼してWIKIから孫引きするとその下りはこうだ。 私はよく(伝統文化のレベルからいって)教育の高い人たちの会合に出席したが、彼らは科学者の無学について不信を表明することにたいへん趣味をもっていた。どうにもこらえきれなくなった私は、彼らのうち何人が、熱力…