金曜日の夜。連休前ということでお邸(やしき)に『プチ帰省』である。 わたしとアツマくんはお邸までの道を歩く。 夜空を見ながら、 「アツマくん。あなたは連休中にどんなことしたい?」 「ベッドで寝転びながら積んでた漫画雑誌を消化」 ……あのねえ。 「連休を前にして消極的になり過ぎじゃないの。カラダを動かしてリフレッシュするって考えは浮かばないの!?」 すると彼が突如立ち止まって、わたしに顔を向けてきて、 「邸(いえ)の庭でバドミントンでもしたいってか」 「ど、どーしてわたしのしたいことが読めるのっ?」 「普段おまえとふたり暮らしだから」 そう言ったあとで彼の表情がほぐれていき、 「気が変わった。バ…