第九には、礼節ということである。スポーツの世界というものは、人間の戦いの場を、文化化したものであるともいえるが、また、「道」として昇華したものであるといえるが、この要こそが礼節なのである。 礼節なきスポーツマンは、いかに剛く、いかに技に優れていようとも、優れたスポーツマンとはいえないのである。強くなればなる程に、その技が完成すればする程に、礼節を高めてゆかなければならないといえるのである。 礼節とは、スポーツマンとしての気品であり、高貴さであるといえるのである。スポーツマンとして自然なる魂の高貴さが漂ってきて初めて、真の王者となることが出来るのである。 第十には、「永遠の今」に生きるということ…