封切り二日目。 席数89の【シアター8】は満員の盛況。 「第75回カンヌ国際映画祭」の「ある視点」部門で「カメラ・ドール」の「スペシャル・メンション」を受けたとの報に接し、思い出したのは〔楢山節考(1983年)〕で『今村昌平』が「パルム・ドール」を受賞した履歴。 「姥捨山」にも代表される「棄老伝説」は日本では〔今昔物語集〕にもある馴染みのある説話も、外国人の目からすれば新奇に見えるのだろうか。 野生の動物なら、老いて自分で餌を獲れなくなれば自ずと逍遥として死に向かうだろうし、一方で象などは老練な雌が群れを率いるとの現実もあり。 また「ネアンデルタール人」も病人や虚弱な仲間の面倒を見る社会性を持…