魯人(ろひと)長府(ちょうふ)を為(つく)る。閔子騫(びんしけん)曰わく、旧貫(きゅうかん)に仍(よ)らば、之を如何せん。何ぞ必ずしも改め作らん、と。子曰わく、夫(か)の人は言わず。言えば必ず中(あ)たる有り。(「先進第十一」14) (解説) 「魯国において、大きな蔵が作られた。閔子騫がこう批判した。「これまでのしきたりどおりにすればどうするだろうか。どうして改築する必要があろうか」。孔子はこういった。「彼はふだんは黙っている。しかし、意見を述べるとき、必ず的を射ている」と。」(論語 加地伸行) 「閔子鶱」、閔損(びんそん)のことで、字名が子鶱。孔子より15歳年少の弟子。孔門の徳行の士として著…