日本の食料自給率はカロリーベースでたったの38%。食料の3分の2を輸入に頼っていて、世界196か国のうち最低ラインだ。気候危機、生物多様性の危機などから、世界中で喫緊の課題として食料問題に焦点が当たるようになった。生産性低下への懸念とともに、ウクライナ戦争の影響もあって今後の食料貿易に暗雲が立ち込めている。この先、日本が安定的に食料を確保できる見通しは立たなくなった。 日本の低自給率は、農家の劇的な減少が背景にある。 「農林業センサス(農林水産省)」によると、農業従事者数の推移は、 ★1950年 1,350万人、1975年 490万人、2000年 240万人、2020年 136万人 過去70年…